PayPalアカウントが凍結する原因とは?解決方法と代替手段を詳しく解説!
インターネットで買い物などをする際に、PayPalを利用したことがある方も多いことでしょう。PayPalは日本国内だけでなく、海外のあらゆるECサイトなどで利用できる決済代行サービスです。外貨払いも可能であることから、PayPalアカウントさえあれば海外通販なども簡単に行うことができます。
一方で、インターネット上には突然アカウントが凍結され資金が没収されてしまったという口コミもあるため、不安に感じている方もいるかもしれません。そこで、この記事ではPayPalアカウントが凍結される原因と、解除する方法を詳しく解説します。
PayPalとは?
インターネットで買い物する際、支払方法としてPayPalを目にしたことがある方も多いでしょう。PayPalはグローバル展開の決済代行サービスで外貨払いも可能であるため、海外通販などの際には特に重宝します。世界最大級のECプラットフォームであるeBayで利用できることから、海外ショッピングに興味のある方は必須の存在といえるでしょう。ここでは、PayPalの概要について、詳しくご紹介します。
PayPalは決済代行サービス
PayPalは、インターネット上の通販サイトなどで買い物する際に利用できる決済代行サービスです。デジタルコンテンツプラットフォームであるGoogle Playで利用できることから、スマホアプリなどを購入する際に利用したことがある方もいるかもしれません。
国内取引だけでなく国際取引も可能となっており、例えば国際的なオンラインマーケットプレイスであるAliExpressでの支払いにも利用できます。さらに、PayPalはオンラインショッピングにおける決済だけでなく、個人間で送金や集金する際にも利用することが可能です。
PayPalの運営会社は?
PayPalは、アメリカのカリフォルニア州サンノゼに本社を構えるPayPal Holdings Inc.が運営しています。日本を含む国際部門の拠点は、シンガポール法人のPayPal Pte. Ltd.です。
1998年に「金融サービスの民主化」というビジョンを掲げて設立され、2023年現在では200以上の国と地域で金融サービスを展開しています。使えるお店は3,100万以上に上り、全世界で4億以上のユーザーを抱える一大金融プラットフォームです。
なお、2002年に同じくアメリカの大手ECプラットフォームeBayに買収され子会社となっていましたが、2015年に独立しています。2021年には日本のオンラインショップ向けの後払い決済サービスPaidyを約3,000億円で買収し、BNPL(Buy Now Pay Later)市場に参入したことが話題となりました。
PayPalのメリット
PayPal最大のメリットは、支払いに関する情報が加盟店に伝わらないため、安全性が高いという点です。インターネット上の商取引では顧客情報等の流出が度々問題となりますが、PayPalを使うことでリスクを大幅に軽減することができます。
PayPalでは独自の不正防止モデルを構築し、24時間365日不正な取引を監視しています。さらに、万が一商品が届かなかったとき・全く違う商品が届いたときなどは、PayPalの買い手保護制度によって補償を受けることが可能です。
2つめのメリットは、支払い方法にデビットカード・クレジットカード・銀行口座を使える点です。ショッピングの際に毎回カード番号などの支払い情報を入力する必要もないため、便利に利用することができます。日本円での取引であれば手数料も無料です。
3つめのメリットとしては、外貨払いが可能であることから、手軽に海外通販が利用できる点が挙げられます。為替変動を利用してお得に商品を購入したり、日本未発売の商品をいち早く購入したりすることが可能です。なお、2023年現在、日本では22の通貨に対応しています。
PayPalの利用方法
PayPalを利用するには、はじめにアカウントを作成しましょう。公式サイトにアクセスし、メールアドレスとパスワードを入力します。続いて、氏名・住所・電話番号などの個人情報を入力してください。アカウントが作成できたら、支払い情報を登録しましょう。
支払い方法としては、デビットカード・クレジットカード・銀行口座が利用できます。登録後にPayPalから認証メールが届くので、メールの内容に従い認証手続きを行えば登録完了です。
アカウントの作成と支払い情報の登録が完了すると、実際にPayPalが利用できます。通販サイトなどで利用する場合は、支払い方法でPayPalを選択しログインしましょう。支払い金額等が表示されるため、内容を確認して同意すれば支払い完了です。
個人間で送金・集金する場合は、Webサイトや専用アプリにログインし、請求を選択します。取引先のメールアドレスを入力し、金額を指定しましょう。内容を確認して、今すぐ請求するを選択してください。
なお、個人間での送金・集金にはクレジットカードは利用できず、銀行口座からのみとなります。日本のアカウントとの取引は手数料無料ですが、海外のアカウントとの取引には1件あたり499円の手数料が必要です。また、1件あたりの上限金額は100万円となっています。商用利用は認められておらず、買い手保護制度も適用されないため気をつけましょう。
PayPalアカウントが凍結される原因とは?
PayPalは業界最高水準のセキュリティシステムと不正防止モデルによってユーザーを保護しています。ユーザー保護に関わる非常に重要な仕組みですが、インターネット上では「何もしていないのに突然アカウントが凍結された」などの口コミが見られるのも事実です。ここでは、PayPalアカウントが凍結される原因について紹介します。
アカウントが不正利用された
PayPalは全ての取引を24時間365日監視しており、不審な動きがあった場合は被害が拡大しないよう即刻アカウントを凍結します。例えば、普段利用しない国や地域で取引があった場合や高額な取引が行われた場合、配送先住所と請求書先住所が異なる場合などは注意が必要です。
フィッシングメールなどによりアカウントが乗っ取られ、不正利用されてしまうといったケースも考えられます。PayPalが不正利用を検知したらアカウントが即時凍結されることも覚えておきましょう。なお、身に覚えのない支払いなどは、PayPalから返金を受けることができます。
サイバー犯罪や不正取引に利用された
アカウントがサイバー犯罪や不正取引に利用された場合も凍結対象です。PayPal利用規定ポリシーには下記の取引に関与する行為を禁止行為と定めており、違反した場合は即刻アカウントが凍結されます。
1. 麻薬、ステロイド、特定の規制物質または消費者の安全に危険性をもたらすその他全ての製品
2. 麻薬道具
3. たばこ
4. 他者に違法行為への関与を奨励、促進、指示する商品
5. デジタルおよびバーチャル商品を含む盗品
6. 憎悪、暴力、人種不寛容または金銭的搾取による犯罪の助長
7. わいせつと見なされる商品
8. いかなる法域の法律の下でのあらゆる著作権、商標、肖像権やプライバシーまたはその他の財産権を侵害または違反する商品
9. 特定の性的関連用品またはサービス
10. 銃弾、銃器または銃器部品またはそれらの周辺器具
11. 適用法で規制される特定の武器またはナイフ
すなわち、各国の法律に違反した取引に利用した場合に、アカウントは凍結されることになります。PayPalは国境を越えた国際取引も簡単に行えるため、対象地域の法律を確認し遵守することが重要です。
一攫千金を謳う取引に利用された
さらに、PayPal利用規定ポリシーでは下記の取引に関与することも規約違反として禁止しています。
1. 適用法に違反し第三者の個人情報を提示すること
2. ねずみ講または出資金詐欺、マトリックスプログラム、その他の一攫千金を謳うもの、またはマルチ商法への加担
3. 年金または宝くじの契約の購入、予約販売システム、オフショア金融またはクレジットカードにより資金を調達した負債の借り換えに関連すること
4. 売り手が商品の管理または所有をする前の商品の販売
5. マーチャントの代理としての決済機関による支払いの回収
6. トラベラーズチェックまたはマネーオーダーの販売に関連すること
7. 通貨換算または小切手現金化事業に関わること
8. 信用回復、負債の整理を行う事業、信用取引または保険に関わること
9. 贈収賄または汚職を目的にした金銭の授受に関わること
中でも、2の「その他の一攫千金を謳うもの」には注意が必要です。ここまでご紹介した不正利用や不正取引は明確に違法行為でしたが、ここでご紹介する取引には合法のものも含まれます。
例えば、株式投資に関する情報商材を販売した場合、PayPalの判断によってはアカウントが凍結される可能性があるでしょう。判断基準は開示されていないため、突然アカウントが凍結されるといった事態も起こりかねません。インターネット上には投資関係の商材を販売したことでアカウントが凍結されたという口コミも見られるため、十分注意しましょう。
そのほか、凍結の危険性が高まる行動3つ
不正利用や不正取引は即刻アカウントが凍結されますが、これらに関与していないのにアカウントが凍結されるケースがあります。近年、インターネット上では何もしていないのに突然アカウントが凍結されたといった口コミもあり、不安に感じている方もいるかもしれません。ここでは、アカウント凍結の危険性が高まる3つの行動について紹介します。
やらせレビューの対価を受け取った
インターネット上では、商品の購入代金をPayPalで返金してもらう代わりに高評価のレビューを投稿する、いわゆる「やらせレビュー」が問題になっています。中には商品代金だけでなく、レビューの対価が支払われるケースもあるようです。特に、大手ECプラットフォームであるAmazonではやらせレビューが大きな問題となっており、コミュニティガイドラインの改定に至っています。新ガイドラインでは、レビューの投稿に対し対価を受け取る行為は禁止です。
やらせレビューの問題を受け、ある一定の期間に「PayPal戻し」を行ったアカウントは凍結の対象となっているようです。PayPal利用規定ポリシーに明示されているわけではないため判断基準等は不明ですが、やらせレビューとPayPal戻しはリスクが高いということを覚えておきましょう。
無形商材や情報商材はリスクが高い
セミナーなどの無形商材や投資関係などの情報商材もリスクの高い取引といえます。前章でもご紹介したとおり、PayPal利用規定ポリシーでは「その他の一攫千金を謳うもの」を禁止行為としているため、合法的な情報商材であってもアカウントが凍結される可能性があるようです。
実際に、インターネット上では「無形商材・情報商材を扱っていたところ突然アカウントが凍結された」といった口コミも散見されます。判断基準は公表されておらず、凍結されるか否かはPayPal次第となるため、適法であってもこれらの商材を扱う場合は十分注意しましょう。
高額決済も要因の一つ
普段の取引とはかけ離れた高額決済が行われると、セキュリティシステムが不正取引と判断しアカウントが凍結されることがあります。こちらも判断基準は公表されていないため、いくらの取引までなら大丈夫といった線引きは難しいのが現状です。
なお、商用利用のビジネスアカウントへの支払い上限額は1件あたり100万円となっています。個人向けのパーソナルアカウントの支払い上限額は10万円です。インターネット上の口コミでは限度内の支払いであっても凍結されることがあるようなので、十分注意しましょう。
具体的な凍結理由は開示されない
アカウントが凍結された場合、PayPalに問い合わせても具体的な凍結理由が開示されることはありません。「利用規約に違反したため」と回答されるのが一般的です。
違法行為でアカウントが凍結されるのは当然ですが、合法的な取引であっても凍結される可能性があります。特にご紹介したやらせレビュー・PayPal戻しや無形商材・情報商材に関連した取引はリスクが高いため、行わないようにしましょう。
ただし、アカウント乗っ取りなどの不正利用が行われた場合は、速やかに問い合わせるようにしましょう。身に覚えのない支払いについては補償されるため、こまめに取引履歴を確認し、不審な取引があった場合はPayPalに問い合わせてください。
PayPalアカウントが凍結されるとどうなる?
実際にPayPalアカウントが凍結されると、どのような状態になるのでしょうか。PayPalをビジネスで利用されている方にとっては、アカウントの凍結は死活問題です。突然アカウントが凍結されて慌てないためにも、ここではアカウントが凍結されるとどうなるのかについて解説します。
取引ができなくなる
アカウントが凍結されると、PayPalから「今後、Paypalをご利用いただけなくなりました」という通知が届きます。この通知が届くと、支払いや送金・集金など一切の取引ができなくなります。デビットカードやクレジットカード、銀行口座など支払い情報の更新・削除もできません。
また、同じ支払い情報を利用して新しいアカウントを作成することもできません。さらに、凍結と同時に保護制度の適用対象外となるため、商品の到着前など取引の途中で凍結された場合は注意が必要です。
資金が没収される可能性も
アカウント凍結時、口座に資金が残っている場合、PayPalはその取り扱いを180日間保留します。この期間は、資金を引き出したり移したりすることができません。原則、期間満了後にPayPalから資金の引き出し方法について連絡があるようですが、インターネット上ではそのまま資金が没収されてしまったという口コミも見られます。
アカウントが凍結されたら放置せずに、できるだけ速やかに対応するようにしましょう。また、PayPalを利用する際は資金をプールするのではなく、こまめに引き出したり移動したりするのがおすすめです。
PayPalアカウントの凍結を解除する方法3選
PayPalアカウントの凍結は、正確にはアカウントの制限に該当します。制限には一時的な制限と永久的な制限があり、凍結は永久的な制限を指すのが一般的です。軽度な制限であれば解除することも可能なので、アカウントが制限されたら可能な限り早めに対処しましょう。ここでは、アカウントの制限を解除する方法を3つご紹介します。
電話やメールで問い合わせる
アカウントが制限されたら、まずは電話やメールでPayPalに問い合わせましょう。一時的な制限であれば、本人確認書類や取引の正当性を証明する書類を提出することで制限が解除される可能性があります。制限されたら放置せず、できるだけ早い対処が重要です。
ただし、PayPalに問い合わせたからといって必ず制限が解除される訳ではありません。永久凍結され資金が没収されたケースもあるため、十分注意しましょう。
仲裁機関に相談する
PayPalに問い合わせて解決しなかった場合は、公的な仲裁機関に相談するのも一つの方法です。日本における消費者相談窓口としては国民生活センターが一般的ですが、PayPalのような海外事業者との取引でトラブルが発生した際は「越境消費者センター(Cross-border Consumer center Japan:CCJ)」が相談窓口となります。
CCJは、複数ヶ国の海外相談窓口と連携し、消費者トラブルの解決方法をアドバイスする機関です。ただし、CCJは法的な権限を有した執行機関ではないため、必ず解決するわけではありません。一方で、有効なアドバイスをもらえる可能性もあるため、PayPalに問い合わせても埒が明かない場合は一度相談してみるとよいでしょう。
訴訟を起こす
最終手段としては、PayPalを相手取り訴訟を起こす方法が挙げられます。裁判の末、資金を取り戻すことができるかもしれません。ただし、PayPalはアメリカの企業で、日本を含む国際部門の拠点はシンガポール法人です。
通常、日本法人に対する裁判は日本の裁判所で行われますが、海外法人に対する裁判は海外の裁判所で行われる可能性があります。PayPalを相手取り訴訟を起こすには国際裁判に精通した国際弁護士に依頼しなければなりません。国際裁判は多額の費用がかかりハードルが高いため、あくまで最終手段として考えましょう。
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