会員管理システムとは?メリットやシステムの選定ポイントもご紹介!

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自社でサービスを運営する際に課題となるのが適切な会員管理です。サービスが大規模になるにつれて会員への細やかな対応は難しくなるため、会員管理システムを導入して会員の幅広いニーズに対応できるようにしておくことをおすすめめします。
本記事では、会員管理システムの機能や導入のメリット・デメリット、システムを選ぶ際のポイントについて解説します。

会員管理システムとは


会員管理システムは、顧客管理システムとも呼ばれています。顧客管理システムは、顧客情報を適切に管理し、顧客との関係維持やLTV(顧客一人が取引の始終の間に企業にもたらす利益)の最大化に役立つシステムです。ここからは、会員管理システムでできることや必要性を解説します。

会員管理システムの概要と必要性

会員管理システムは、企業が運営しているサブスクサービスやECショップなどの会員情報を適切に一元管理します。
企業がインターネット上で展開しているサービスによく役立てられており、協会や学会のメンバー管理、イベントの開催、ファンクラブの運営など、多様な分野で役に立つシステムです。

会員管理システムは、会員情報を適切に管理することにより会員の興味関心やニーズを把握し、ベストなタイミングで会員の好みに合った提案ができます。このような機能が必要とされている要因の一つが、サブスクリプションサービスの台頭です。

株式会社矢野経済研究所の調査によると、2021年度の国内におけるサブスクサービスの市場規模は9,615億5,000万円でした。2020年度に比べて10.6%も増加しており、今後も市場は拡大していくと予測されています。

サブスクサービスは市場規模が拡大している上に提供するコンテンツの多様化も進んでいるため、競合他社との差別化を図るのは容易ではありません。ましてや、コンテンツの質や料金の安さだけで新規会員を獲得するのは困難です。

今後もサービスを継続していくためには、既存会員に自社サービスへの愛着を深めてもらい、競合サービスよりも長く利用してもらう必要があります。
会員管理システムを導入すれば、会員の住所や年齢、性別といった基本情報だけではなく、趣味嗜好といった細かな情報も把握した上でニーズを分析し、最適な提案が可能です。

会員管理システムの主な機能

会員管理システムには、主に3つの機能が搭載されています。

データベース機能は、会員の住所や年齢といった個人情報やサービスの利用状況、登録日、決済方法、決済履歴などを記録する機能です。データを分析して属性ごとのニーズや利用頻度なども把握できます。

プロモーション機能は、会員にメール配信やプッシュ通知などを行い、サービスの利用を促すのに有効です。サービス内でイベントが開催される場合は、興味を持ってくれそうな会員だけに通知できます。

会員サポート機能は、会員がストレスなくサービスを利用できるようサポートする機能です。会員自身がマイページで会員情報を確認したり、会員同士でコミュニケーションがとれるツールを用意したり、サービスについての重要なお知らせを通知したりといったさまざまな機能が搭載されています。

会員管理システムのメリット

自社でサブスクサービスを運営しているのであれば、会員管理システムを導入するのをおすすめします。人の手だけで管理を行っていては得られないメリットがあるためです。
具体的なメリットについては以下で解説するので、今後もサービスを継続していきたい、規模を大きくしていきたいとお考えの方は、メリットを知った上で導入を検討してみてください。

事務作業負担を軽減できる

会員管理システムを導入すると、データベースの作成が格段に楽になります。
システムを使わない場合、Excelで会員情報を一件ずつ手入力していくのが一般的な方法です。この方法では、入力作業に膨大な時間がかかり、情報を更新する手間もかかってしまうでしょう。会員管理システムを利用すれば、会員情報を自動でデータベース化してくれるため、業務負担の軽減や入力ミスの防止につながります。

また、Excel管理では会員情報が分散してしまいますが、会員管理システムでは会員情報の一括管理が可能です。情報を管理しやすくなるのはもちろん、情報共有もしやすくなるため、社内全体の連携強化にもつながります。

営業活動を効率化できる

サービスを継続的に運営していくためには、既存会員から自社への愛着心が強いロイヤルカスタマーを創出する必要があります。ロイヤルカスタマーを増やすのであれば、既存会員全員にアプローチするよりも、限られた会員との関係を深めていく方法が有効です。

会員管理システムには、会員の利用状況や属性を分析してニーズを把握し、最適な提案をサポートする機能が搭載されています。サービスを長時間利用しているヘビーユーザーに対して優先的にアプローチするように設定することも可能です。不特定多数にアプローチするよりも、効果的で効率の良い営業活動を実現できます。

経営戦略立案に活かせる

会員管理システムに蓄積された会員情報は、企業にとって重要な情報資産です。会員情報を共有し、分析すると各部門が注力すべき点も明確になり、経営戦略を立てやすくなります。

どのようなマーケティング施策を展開したときに登録数が伸びたのか、利用頻度が高い会員にどのような共通点があるのか、退会の最たる原因は何かなどの情報を共有・活用すると、多角的な視点から改善点を洗い出せるのです。

会員管理システムのデメリット

会員管理システムを導入するとさまざまなメリットを得られます。しかし、導入するにあたって、システムについてよく調べておかないと期待した効果は得られません。
注意点も十分理解した上で導入を検討しましょう。

導入や運用にコストがかかる

システムを導入する際には初期費用がかかります。運用中も継続的に月額利用料を支払う必要があるため、機能に優れたシステムであっても、負担が大きい金額であれば検討を見送るべきです。

会員管理システムを継続的に活用できれば、かけたコストを上回るリターンを創出できます。システムの導入・運用にどの程度の金銭的コストをかけられるのか、一度試算を出してみましょう。

効果が表れるまでに時間がかかる

会員管理システムは継続的に活用することで真価を発揮します。即効性は期待できないため、長期的な目線で運用方法を考えなければいけません。

PDCAサイクルを循環させ、トライ&エラーを繰り返しながら自社に最適な運用方法を見つけましょう。自社の力だけでは課題解決が難しいのであれば、システムの提供会社に相談するのも有効な手段です。

また、導入直後は操作に慣れていないため、一時的に業務効率が落ちる場合があります。焦らず操作方法を覚えていきましょう。

会員管理システムの効果的活用に欠かせない取組

会員管理システムは、活用方法次第で得られる効果が大きく変わります。運用しながら活用方法を試行錯誤することも重要ですが、導入前に準備できることは事前に済ませておくべきです。
スムーズな導入と効果的な運用を実現するために、まず何をすべきか整理しましょう。

課題や導入目的を明らかにしておく

導入前に、会員管理システムを導入したいと考えたきっかけを思い出してみましょう。システムを有効活用したいのであれば、「解約率が上がっている」「既存会員との関係構築ができていない」といったきっかけを基に、具体的な目標を設定するのがおすすめです。

解約率が上がっているのであれば、「解約理由を分析してサービスを改善し、〇年後の解約率を〇%まで下げる」という具体的な数値を設定します。既存顧客との関係構築ができていないという課題も、「既存顧客のニーズを把握し、利用頻度・時間を〇%増やす」というように明確化しましょう。

明確な目標を設定しておけば、システムに必要な機能や活用方法も自ずと明らかになります。事前に社内で導入目的を共有しておくと、導入直後の混乱も最小限に留められるでしょう。

導入の必要性や有効性、継続使用の適否を確かめておく

会員管理システムは継続的に利用するのが効果的です。システムを使って情報の蓄積・分析を繰り返すことで業務効率の向上や課題解決につながります。

社員がシステムの導入を必要としていない場合やシステムの操作に不慣れな場合は、導入して現状よりも良い効果が得られるのか、社員が負担なく使い続けられるのかということを正しく見極めなければいけません。

また、運用中に問題点が見つかった時は、今後も使い続けるべきか見直すのも重要です。自社サービスとシステムとの相性が悪かった場合や、期待した効果が得られなかった場合の代替案も考えておきましょう。

会員管理システムの選定ポイント


企業によって最適な会員管理システムは異なりますが、着目すべき点は共通しています。
システムの導入をお考えの方は、下記の5点を中心に比較検討しましょう。

機能

導入目的や課題を明確にすると、自社に必要な機能も明確になります。予め必要な機能をリストアップしておけば、無理なく使い続けられるシステムを選べるでしょう。

多機能でカスタマイズ性の高いシステムも使い方次第では活用できますが、使いこなすまでに長い時間がかかってしまいます。初めてシステムを導入するのであれば、必要最低限の機能が備わっていて、簡単に設定できるシステムがおすすめです。

操作性

業務の効率化を実現するためには、誰でも簡単に操作できるシステムを選ぶ必要があります。
ITスキルがないと扱えないシステムや操作性に癖のあるシステムでは、限られた社員しか利用できません。少人数の社員で運用すると、業務効率の低下やヒューマンエラーの頻発につながります。

会員管理システムは全ての社員が頻繁に利用するシステムです。社員にとって負担が少なく、定着しやすいシステムを選びましょう。
不安であれば、無料トライアルで操作性を確かめたり、定着支援を行っている提供会社を選んだりするのがおすすめです。

コスト

継続利用が前提のシステムであるため、無理なく支払い続けられる料金設定なのか、よく確認しましょう。
会員管理システムの多くは月額料金制を採っていますが、従量課金制を採用している場合もあります。従量課金制はランニングコストを算出しにくく、使い方によっては想定よりも高額な利用料金を請求される恐れもあるため、利用に際して注意が必要です。

また、コストを抑えたいからといって無料のシステムを選ぶのも得策ではありません。無料システムの多くは利用人数や利用できる機能に制限があるため、業務の効率化につながりにくく、無駄に時間を浪費してしまうでしょう。有料のシステムであれば特に制限なく利用できるため、短期間で多くの利益を得られる可能性が高くなります。

システムによってはオプションをつけられる場合もありますが、その分料金も高くなるため、必要がなければ追加せずとも構いません。まずはデフォルトの機能だけを利用して、運用中に必要だと感じたらオプションを追加しましょう。

セキュリティ

会員管理システムには顧客の個人情報が蓄積されます。顧客情報の保護は企業の責務であるため、一度でも情報漏えいが起きてしまえば顧客との信頼関係は崩れ、社会的信用も失墜してしまうでしょう。

企業の責務を果たすためには、セキュリティ対策が万全なシステムを選ばなければいけません。特にクラウド型のシステムはセキュリティ対策の大部分を提供会社に任せる形になるため、情報の暗号化など不正アクセスを防ぐ対策が十分であるか、確認が必要です。

他システムとの連携の可否

会員管理システムを単体で利用するよりは、他のシステムと併用して利用する方が効果を発揮しやすくなります。特に顧客管理システムや営業支援システムとの相性が良く、業務の効率化やDX化の推進に有効です。
会員管理システムを導入する際は、自社で活用している既存システムや今後導入の可能性がある他システムとの連携の可否も確認しておきましょう。

会員管理システムはクラウド型を導入するのがおすすめ


会員管理システムには「パッケージ型」と「クラウド型」の2タイプがあります。あらゆる面でメリットが多いため、導入するのであればクラウド型がおすすめです。クラウド型の主なメリットは以下で解説します。

業務効率が向上する

パッケージ型の場合、自ら手を加えてシステムを作り上げていく必要があります。ITスキルの習得が必須であり、システムの構築に時間と手間がかかってしまうため、特別な理由がない限りは導入をおすすめしません。

クラウド型は、提供会社にシステムのアップデートやメンテナンス、新機能の追加などを任せられるため、時間と手間をかけずに簡単に運用できます。運用だけに集中できるため、業務効率が低下することもありません。

コストを削減できる

パッケージ型は一般的に初期費用が高額で、数十万~数百万円かかります。初期費用に加えてライセンス料も支払わなければいけません。サーバーの設置にもお金と時間を要するため、企業にとって大きな負担となるでしょう。

クラウド型であれば、初期費用・月額利用料ともに安価な価格設定であるため、金銭的な負担は少なくなります。サーバーを設置する作業も生じないため、時間や手間もかかりません。

最新のセキュリティシステムを利用できる

パッケージ型はセキュリティ対策も自ら行う必要があるため、セキュリティの更新にも時間がかかってしまうでしょう。

クラウド型の場合、セキュリティ対策の更新も提供会社が代行してくれます。Web上で運用を行っているため、自社で行うよりも安全性の高いセキュリティ環境を構築可能です。

継続課金ビジネスの会員管理は「サブスクペイ」にお任せ!

会員制のサービスを運営していく中で、会員情報を管理しきれないという事態は避けなければいけません。会員管理システムを導入すれば、情報の管理も運用も効率的に行えます。
継続課金ビジネスを効率化したいとお考えの方は、「サブスクペイ」の導入をご検討ください。

サブスクペイ」は、サブスクリプション事業に特化した顧客管理・自動決済サービスです。業界唯一の継続課金システムは、煩わしい毎月の課金日の予約作業・顧客の払い忘れなどによる未入金の回収作業といった業務からご担当者様を解放します。

また、決済連動の顧客管理データベースにより、ファンクラブ会員、メール会員、有料コンテンツ会員など、あらゆる会員管理業務に最適な機能を備えたソリューションを提供。利用状況の見える化で単価アップや解約防止に寄与するとともに、顧客属性・行動情報・売上予測の見える化によってネクストアクションの策定・投資判断などにお役立ていただけます。

さらには、業界最安水準の手数料2.65%~、顧客管理と決済処理をひとつのクラウドに集約したことによる間接費の削減により、導入するだけでコストダウンを実現できます。

なお、気になる対応決済手段についても、クレジットカード決済口座振替銀行振込・バーチャル口座コンビニ決済など幅広く搭載。顧客に合わせた柔軟な課金モデルの設計が可能です。決済代行会社の安全なサーバー内に顧客情報を預けて管理するため、導入事業者様の情報管理負担、セキュリティ負担も解消します。

これまで株式会社ROBOT PAYMENTは、決済代行業として20年以上にわたり、決済代行事業を行ってまいりました。サブスクペイは大手から中小、個人事業主まで累計14,000社以上の導入実績があり、年間500億円以上の取引に活用いただいております。決済導入フローについても、審査提出から最短5営業日で稼働が可能です。

オンライン決済の導入やサブスクリプションビジネスにおける顧客管理・課金設計などにお悩みのご担当者様は、株式会社ROBOT PAYMENTの「サブスクペイ」までお気軽にご相談ください。
監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員

2019年当社に入社、執行役員に就任。
当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。
現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。