入金消込を効率化するには?コツは「自動化」
毎月頭が痛い消し込み作業。バックオフィスで、その膨大な情報を黙々と処理していく辛さに音を上げる人は後を絶ちません。しかし、この消し込み作業は、取引先や顧客からの入金を確認するという、経理・経営の要ともいうべき重要な業務ですよね。煩わしいうえにミスが多い消し込み作業を、いかにラクに済ませて業務全体の効率化を図るかは、人手が減る一方の企業の今後を占う大きな課題と言えるでしょう。
ここでは、煩雑な消し込み作業から解放されるためのキーとなる「自動化」のメリットについてお伝えしていきます。
1.入金消し込みとは?
経理の中でも大変な消し込み作業。自動化による利点をご紹介する前に、そもそも入金消し込みとは何なのか、おさらいしておきましょう。
入金消し込みとは、取引の上で「売掛金」として管理されていた数字を、入金確認後に取り消す作業です。売掛金は、事実上のツケ状態を指しますので、商品・サービスを提供した対価を、正しくお支払いしてもらったという確認作業にも相当します。この作業がないと、「消し込みが行われていない=代金未回収」という状況を把握できませんし、数字の間違いなどを確認することができず、売上を正しく計上できないため、経理の中でもたいへん重要な業務と言えます。
人の手による消し込み作業は苦行の一言に尽きます。全体としては、まず振込された入金明細をダウンロードし、取引先の入金額と帳簿上の売掛金の額が一致しているかどうかを確認します。その後、帳簿の売掛金を消去するといった流れになりますが、膨大な取引先や取引件数を持つ企業にとっては、この作業を一件ずつミスなくこなすのは至難のワザ。ミスを恐れれば恐れるほど、なぜか誘発されるのがミスという魔物なのです。
1つのミスのために、数字を整合させる作業に追われ、確認作業をくり返すことになってしまいます。最悪の場合は消し込み作業をうっかり失念し、先方に二重請求して取引先からの信用を損なうという事態も招きかねません。消し込みとは労多くして、かなりハイリスクな業務なのです。
2.消し込みから救ってくれるのは「自動化」!
消し込みが経理担当者にとって、いかに大きな負担となっているか理解できたところで、この消し込み作業を自動化するメリットについて考えてみましょう。
2-1.業務が大幅に効率化できる
量をこなさなければならない点と正確性を求められるという点で、かなり荷が重いのが消し込み作業です。
これを自動システム化することで、経理の業務はかなり効率化できると考えられます。
基本的には取引先の入金が問題なく完了していて、正しく売上が計上されれば良いのに、その確認作業と売掛金の消し込みがあるというだけで煩雑になってしまうわけです。
販売管理システムを導入し、この煩雑な部分を自動化に頼ってしまえば、人は人にしかできない業務に時間を充てることができます。
消し込みに費やしていた多くの時間と労力を省くことで生産性の高い仕事が進み、業務全体の効率が上がることは間違いないでしょう。
2-2.リスクを低減できる
消し込み作業自体は、単なる帳簿の修正です。売上を左右したり企業戦略と関わったりする業務ではないかもしれません。しかし、消し込み作業は心身の激しい疲労を伴う仕事であり、集中力を欠いてミスが出ることは一定の割合で起こります。このミスは、売上金を未回収のまま見過ごすという、あってはならない過失の原因となりえるでしょう。
また、うっかりすでに入金済みの取引先に再請求してしまい、先方との間に軋轢を生じる可能性は、水面下にいつも存在しています。自動化して、精度の高い消し込みができれば、手作業で生じるようなミスは起こらず、取引先との間に起こりえるトラブルをあらかじめ防ぐことができるのです。
2-3.消し込み作業の前後の業務までカバーできる
消し込みを自動化できるシステムを提供してくれるサービスも多種多様。それぞれにイレギュラーな入金にも対応できる機能や、入金回収や債権残高管理まで任せられるサービスもあります。中には、入金回収の前段階である請求書作成から、入金催促や入金確認を経て消し込み作業に至り、未集金分の催促までをカバーする万能選手も。こうした機能を活用することにより、さらなる業務の効率化が図れます。
3. まとめ
消し込み担当人員を豊富に確保できる企業はまずなく、経理担当者は毎月この煩雑な業務に苛立ちを感じながら多くの手間と時間を捧げなくてはなりません。「誰か代わりに全部やってくれたら、もっと生産的かつ創造的な仕事ができるのに…。」消し込みがすべて自動化され、面倒な一連の経理作業がすべて担当者の手から離れれば、そんなふうに歯噛みする必要もなくなります。
消し込み自動化には、会計ソフトと連動した利用価値の高いサービスがいろいろあります。ぜひ、メリットの多い消し込み自動化を導入して、業務の効率化を進めていってください。
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