請求漏れ・支払い拒否が起きたらどうする?請求漏れを防ぐ効率的な方法なども解説

請求業務


企業にとって代金未回収は避けたいリスクのひとつです。代金未回収が発生すると売上を計上しても利益を上げることができず、企業にとってはそのまま損失となります。そのため、原因を突き止めて早期に適切な対応を行うことが大切です。

この記事では、請求漏れや支払い拒否が起きたらどうするのか、またどうしたら請求漏れを効率的に防げるのかといったことを解説します。

【無料EBOOK】 請求管理サービス7社を徹底比較!導入する際のポイントなども解説

請求漏れや支払い拒否はなぜ起こる?


まず、請求漏れや支払い拒否はなぜ起こるかについて解説します。

よくある原因

よくある請求側の原因としては、請求書を作成し忘れていた、投函するのを忘れていた、他部署から会計担当者への連絡が漏れていたなどがあります。
支払う側も、経理担当者が処理するのを忘れていた、請求書を受け取ったものの経理に回すのを忘れていたといった単純ミスで、うっかり支払い忘れていたということは起こり得るものです。

単純ミスであれば気が付いた時点で処理し直せばすぐに解決可能ですが、取引先の経営状態が悪化して支払い能力が低下し、意図的に支払いを拒否することも考えられます。この場合は取引先が支払期限の延期を要請してくることもありますが、安易に了承すると自社の資金繰りが悪化するため、慎重な対応が必要です。

請求漏れ・支払い拒否がもたらす影響

請求漏れや支払い拒否がもたらす影響は軽視できません。販売に先立つ仕入れを考えると、仕入れに対する支払いと販売に対する入金の間隔が空くほど資金繰りに悪影響を及ぼし、資金の枯渇やキャッシュフローの悪化などの影響が生じます。
自社資金の流れの悪化は自社以外にも影響を及ぼす可能性があり、そうなれば対外的な信用を損ねることになるでしょう。

会社は請求書を受領しない限り、支払いは行いません。そして、未回収の債権には時効があり、消滅時効が成立すると、請求する権利自体が消滅してしまうため注意が必要です。

請求漏れは工夫次第で防げる!


請求漏れは、請求管理業務の工夫次第である程度防ぐことができます。以下に具体的な方法について解説します。

ナンバリングを行う

請求書に固有の番号を割り当てること(ナンバリング)も有効な対策です。特に取引を何度も行って請求書を何通も発行しているケースでは、請求書にナンバリングしておかないとどれが請求すべき案件かが分かりにくくなります。

取引に伴って生じる納品書や見積書にも請求書と同一の通し番号を打つことで、請求漏れを防ぎ、売上計上から請求管理までを一貫して処理できるようになります。また、請求に問題があった場合も、通し番号が割り当てられていれば、案件名と番号を伝えるだけで請求書を送った側と受け取った側での状況の共有が容易になり、取引が円滑に進むでしょう。一般的には見やすいように請求書の右上に通し番号を記載します。

チェックリストで徹底的に管理する

請求書の作成や発行の各段階で生じる作業を細かく洗い出して可視化し、チェックリスト化するのも有効です。チェックリスト化することで複数人による相互チェックが可能になるだけでなく、進捗が可視化されるので属人化の防止にも役立ちます。
営業部門とも状況を共有すれば、請求漏れや入金漏れの発生をいち早く検知して取引先に働きかける手がかりとなり、大きな問題に発展するのを未然に防止できます。

スケジュール管理を怠らない

請求書発行・送付のスケジュールをあらかじめ決めておくと良いでしょう。請求に関する業務は月末に集中することが多いことから、請求書の作成を月末に大量にまとめて行おうとすると業務の負荷が集中してミスが起きやすくなりがちです。そのため、取引先から受領証を受け取ってから何日の間に作成・送付するなどを取り決め、業務の負荷の平準化に配慮したスケジュールを組むと効果的でしょう。

また、入金期日を過ぎても入金されない場合に備え、経過した日数に応じて取るべき対応策を事前に明確にしておけば対応がスムーズになります。

支払い拒否が起きたらやるべきこと


支払い拒否が起きたら、まずやるべきことについて以下に解説します。

相手側が法人の場合

相手側が法人の場合、まずは話し合いによる解決を目指します。
請求書の送付を忘れていたというケースも珍しくないので、自社側で請求漏れがないか確認しましょう。未払いの原因が相手側にあり、例えば資金繰りに問題があるというなら、いつ・どのような方法なら支払えるのかなど話し合って支払いを促します。

話し合いで支払いに応じない場合は、書面で督促を行います。相手が支払いに応じない状態が続くのであれば、商品やサービスの納入を続けても損害を拡大させるだけなので、納入を停止することも必要です。

ここまでの手段を取っても効果がなければ、訴訟や調停などの法的手続きを利用します。ただし、裁判手続きを利用すると相手先との関係が悪化し、取引を継続できなくなることも覚悟しなければなりません。また、手続きを進めるには弁護士に依頼する必要があり、費用がかさみます。法的手続きは最後の手段として慎重に検討を進めましょう。

相手側が個人の場合

支払拒否をしているのが個人である場合も、法人の場合と対処方法は基本的に同じです。自社のミスでないことを確認し、まず話し合いを持ち、話し合いで埒が明かないならメールや内容証明郵便を送付して督促し、それでも効果がないなら法的手段に進みます。相手が経営者本人であれば、話し合いや督促をストレートに進めやすいでしょう。

個人を相手にいきなり訴訟を起こすのは躊躇われるというなら、支払い督促を利用することも考えられます。支払い督促とは、正式に裁判手続きを経なくても、裁判所から取引先に対して支払いを命じる督促状を送付してもらえる制度です。訴訟を起こして法廷で判決を出す通常の裁判手続きよりも簡単に行うことができ、費用も低額です。

請求漏れを防ぐ効率的な方法


請求漏れを防止するには、アナログによる管理手法では限界があります。しかし、請求情報をデータで管理すれば、人為的なミスを排除することができます。ここでは具体的な手法について解説します。

エクセルで管理する

エクセルを代表とする表計算ソフトは、多くの会社の経理部門で請求管理のためのツールとして広く利用されています。表計算ソフト自体は多くの方が使い慣れているうえに、カスタマイズも容易です。案件管理・請求スケジュール管理・請求ステータス管理など、管理情報ごとにシートを作成すれば、1つのファイル上で一括管理することも可能です。

ただし、デスクトップ版では同時に複数人で編集することは基本的にできません。リアルタイムで同時編集をするのであれば、サブスクリプション版のオフィス365を導入し、毎月サブスクリプション料金を払う必要があります。

請求書発行ツールを導入する

請求書発行ツールを導入すれば、取引先情報や請求情報などの必要項目を入力するだけで請求書や見積書が発行されます。請求書の発行にはメールでの送信や郵便による発送、取引先情報の管理、売上の分析など細かい作業がつきものです。
しかし、請求書発行ツールであれば、これらの事務作業を一括して1つのツール上でまとめて行うことが可能です。従来は手作業で行っていた作業をツール上で行うことにより、経理業務の効率化と人的ミスの防止が両立できます。

請求管理システムを導入する

一般的な請求管理システムは基本機能として請求書発行、納品書発行、支払明細書発行、請求書発行までの書類関連の作業をカバーしています。さらに進んだものでは、売上レポート出力、入金管理、支払い督促、決算書作成までの機能をカバーしているものもあり、請求管理にまつわる業務を完全に自動化することも可能です。
また、多くのシステムはクラウド型のSaaS(Software as a Service)で、インターネットを介することで場所を問わず業務が行えます。そのため、テレワークの導入やBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)の施策の1つとしたい企業にもおすすめのシステムです。

請求管理システムはどのように選べばよいか


請求管理システムは現在多くのサービスが市場で展開されています。そのため、しっかりとした軸を持って自社に適した請求管理システムを選ぶ必要があります。ここでは、必ず確認すべき項目を3つご紹介します。

対応する業務範囲の確認

請求管理システムが対応できる業務の範囲は、単に請求書の発行・送付だけというシンプルなものから、取引開始前の与信審査から請求後の入金消込や督促まで対応するような高度なものまであります。そして、一般的に機能が増えるほどシステムの利用にかかる料金は高くなります。

選ぶ基準としてまずはシステムで対応する業務範囲を決め、過不足なく必要最小限の範囲の機能を持ったシステムを選定すれば、機能面でも費用面でも過不足のないものを導入できるでしょう。

既存システムとの連携可否

請求管理システムの選定にあたっては、既存のシステムと連携ができるかも大きなポイントです。販売管理システムやCRMなどと連携できれば請求書情報の入力を省略したり、銀行口座と連携できれば入出金データを取り込んで消込作業を自動的に処理したりといったことが可能です。

また、業態に合った発行方式を選べるかも確認しましょう。年単位のサブスクリプション契約で月々に請求をする事業形態の場合、月々の請求を契約単位で一括して管理できたほうが便利です。

連携方式は、CSVファイルのやり取りとAPI連携の2通りあります。
月に何度も請求書の発行があるならば、既存システムからCSVファイルを度々出力して請求管理システムにインポートするのは煩雑すぎる作業となるでしょう。効率化を図るなら、APIでシステム同士が直接連携できるほうが望ましいと言えます。

セキュリティ対策の水準

クラウド型の請求管理システムでは、サーバやシステムの管理はシステムベンダーに委ねることになります。そのため、セキュリティ対策はよく説明を求めて確認しましょう。また、外部からアクセス可能なシステムであるため、悪意を持った第三者による不正なアクセスによって情報が漏洩するのを防止する対策が取られているかも確認します。
社内のセキュリティ対策としてユーザーIDとパスワードによる管理がありますが、システムベンダーがこれらの情報を無断で取得できないようになっている必要もあります。

請求漏れ・支払い拒否対策は「請求まるなげロボ」にお任せ!

請求漏れ・支払い拒否の問題は、取引開始前の段階でリスクを摘み取ることができればそれに越したことはありません。そのような要望に応えられるシステムとして、ぜひ株式会社ROBOT PAYMENTが提供する「請求まるなげロボ」の導入をご検討ください。

請求まるなげロボ」は、BtoB・企業間で取引されている企業様が対象の請求代行サービスです。
与信審査から、請求書の発行送付集金消込督促を代行することで請求業務というルーチンワークの負担から企業を解放します。
一般的に請求業務にかかるとされる、与信審査の25時間、請求書発行の14.4時間、請求書送付の7.4時間、入金消込の18.8時間、債権管理の10.8時間の計76.4時間をゼロにし、経理業務の効率化とコスト削減を達成できます。

また、システム利用については、与信審査を通過した請求はもちろん、与信審査に落ちた請求についても、同じ1つのプラットフォームで請求管理が行えます。同じフォーマットでの請求書発行や、クレジットカード決済など複数の決済手段も利用可能です(決済のご利用はオプションとなります)。
加えて、入金情報についても、ダッシュボードで取引先の滞納・未収金状況をリアルタイムで確認できます。メール開封履歴・入金履歴など各取引先の状況についても確認ができ、社内での情報共有もスムーズです。

これまで弊社は、決済代行業として20年以上にわたり、事業を行ってまいりました。その実績に基づき、弊社審査において適格債権と判断され、かつ与信通過した債権については、入金遅延・貸し倒れが起きた場合にも、売掛金を100%保証しております。
請求業務にお悩みの企業のご担当者様は、企業間決済・代金回収のプロである株式会社ROBOT PAYMENTの「請求まるなげロボ」までお気軽にご相談ください。

監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員

2019年当社に入社、執行役員に就任。
当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。
現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。