売掛金管理の流れとは?売掛金台帳や管理の仕方、トラブルの対処法を解説!

請求業務

安定した経営を続けていくためには、適切に売掛金管理をしていくことが重要な業務になります。
この記事では売掛金管理で重要な売掛金台帳(売掛金元帳)の概要や売掛金管理の流れ、売掛金管理の方法などについて解説します。

そもそもの売掛金とは何かについては、「売掛金とは?買掛金との違いや売掛金の仕訳などを解説」をあわせてご覧ください。

売掛金台帳(売掛金元帳)とは

売掛金台帳(売掛金元帳)とは、商品やサービスを販売した際に、代金が後日支払われる「売掛金」の発生や回収状況を取引先ごとに記録・管理するための帳簿です。得意先元帳と呼ばれることもあります。
企業のすべての取引を勘定科目ごとに記録・集計した総勘定元帳の中では、「売掛金」勘定科目の詳細を記録した補助元帳という位置づけになります。

売掛金台帳(売掛金元帳)の記載項目

売掛金台帳(売掛金元帳)に必須の記載項目は、「日付」「取引先名」「摘要」「請求番号」と、売掛金の「発生額」「入金額」「残高」です。「日付」には取引日や入金日を、「摘要」には取引内容を記載します。

実際の記載例は以下の表の通りです。

日付 取引先名 摘要 請求番号 発注額 入金額 残高 支払い期限
2025年1月15日 A社 商品販売代金 1 100,000 100,000 2025年2月28日
2025年2月10日 B社 商品販売代金 2 2000,000 200,000 2025年3月31日
2025年2月28日 A社 入金 1 50,000 50,0000 2025年2月28日

売掛金台帳(売掛金元帳)と売上台帳の違い

売掛金台帳(売掛金元帳)が取引先ごとの売掛金の残高を管理する帳簿であるのに対し、売上台帳は商品やサービスごとの売上実績を記録する帳簿であるのが、この2つの大きな違いです。
その他、売掛金台帳(売掛金元帳)と売上台帳の違いを表にまとめると以下のようになります。

項目 売掛金台帳(売掛金元帳) 売上台帳
管理対象 売掛金 売上
記録単位 取引先 商品・サービス
着目点 債権の管理 収益の管理
目的 売掛金の回収状況の把握 売上実績の把握

売掛金管理の流れ

売掛金管理の流れは、「売掛金台帳(売掛金元帳)の作成」「請求書の発行」「入金確認」「入金消込」「未回収債権の把握」という手順で行います。以下で詳しくみていきましょう。

売掛金台帳(売掛金元帳)の作成

売掛金管理をするには、まず売掛金台帳(売掛金元帳)の作成から始めましょう。
会社独自のフォーマット、エクセル、インターネット上のテンプレートなどを使用するのが従来の一般的な作成方法です。

記載項目は前述の「売掛金台帳(売掛金元帳)の記載項目」の通りです。
金額に漏れや間違いがあると、税務調査の際に指摘されるため、十分に注意して記載しましょう。

請求書の発行

売掛金管理表・売掛金元帳をもとに請求書の送付を行い、関係者に送付します。

売上を上げたことを確認し、帳簿に計上したら請求書を発行します。請求書を発行するタイミングはあらかじめ決められた締め日に合わせますが、新規に取引を開始する場合は営業部門を通して認識をすり合わせる必要があります。その際、支払期日直前に請求書が届くと取引先が支払いの準備ができていないこともあるため、遅くとも支払期日の2週間~3週間前には届くように締め日を設定しましょう。

請求書のフォーマットは自社のものを使用するのが一般的ですが、取引先によっては独自のフォーマットが指定されている場合もあります。また、取引によっては取引の都度に個別に請求する場合や、請求書の発行を待たずに契約をもって売上を計上する場合もあるため、事前に個々の取引先の要望をまとめておくとスムーズに処理できます。

入金確認

入金確認は請求書の控えと銀行口座の入金記録を比較し、入金の確認や入金日の記入などを行う作業です。入金予定日に入金されているかどうかを確認します。

請求書通りの入金を確認し次第、入金日を記入しますが、振込名義が異なる場合はどの取引先からの入金なのか確認する手間が発生します。この作業は取引件数が多くなると煩雑になりますが、売掛金管理のためには欠かせない作業です。

入金金額は預金通帳への記帳や銀行からのFAXによる通知、インターネットバンキングからの入金情報の確認などで確認が可能です。

入金消込

入金消込とは、売掛金を帳簿上から消して売上に書き換える作業のことです。
期日までに入金が確認できたら取引先会社名と振込名義人、及び売掛金と入金された金額が一致すれば入金消込を行います。入金消込は案件ごとに行うので手間がかかり、またミスが許されない重要な業務です。消し込み作業を経て問題なければ売掛金を帳簿上で現金貯金に仕訳します。

売掛金と入金額が一致せず消し込みができないといった問題が発生した場合は、問題の内容について社内で情報共有したうえで個別の対応が必要です。対応方法については、経理担当者と営業担当者のどちらが行うのか事前に取り決めておくとスムーズに対応ができます。

未回収債権の把握

日々の管理では、どの債権が未回収になっているか、不足している売掛金はいくらか、どのくらい遅延しているかを把握し、未回収の内容をしっかりと特定することが大切です。
売掛金台帳(売掛金元帳)に入金日と当月入金額を記入していけば、売掛金の過不足や遅延による未回収債権を見ていくことが可能です。遅延している売掛金があれば取引先会社名、遅延している売掛金の金額、遅延期間を売掛金台帳(売掛金元帳)から洗い出します。

これらが特定できたら、未回収債権が発生している取引先との窓口である営業部門の担当者に連絡し、入金が遅延している理由の調査を依頼します。場合によっては督促状の発送や内容証明郵便の発送が必要になるため、早急なアクションが必要です。

売掛金管理の方法

前出の通り、売掛金管理の方法は、会社独自のフォーマット、エクセル、インターネット上のテンプレートなどを使用するのが一般的でした。

しかし、近年では当社の「請求管理ロボ」のような請求管理システムで売掛金管理を行う企業が増えています。

従来の一般的な方法では、売掛金管理表を作成して取引先ごとの売掛金データを手入力していくため、どうしても作業時間がかかっていました。
一方、請求管理ロボであれば、お使いのSFA(販売管理システム)と請求管理ロボを連携したり、請求情報をCSVデータで登録したりすることで、案件・顧客・料金情報をもとに売掛金管理をシステム上で簡単に行うことができます。

また、請求管理ロボをご利用いただくと、売掛金残高一覧表(請求先ごとの繰越残高や売上金額、消込金額、売掛金残高、差引残高を確認)と売掛金年齢表(指定した期間における請求先ごとの売掛金残高を、月ごとに区分して確認)を出力することが可能です。

▼請求管理ロボで出力できる売掛金残高一覧表と売掛金年齢表の例

人手不足が叫ばれる中、作業の手間や工数を大幅に削減できる請求管理システムが、これからの時代の売掛金管理方法としておすすめです。

売掛金管理の効率化は「請求管理ロボ」にお任せ!

確実かつ効率的な売掛金管理の方法をお探しでしたら、ぜひ「請求管理ロボ」の導入をご検討ください。
導入企業様からは「販売管理システムのデータを手作業で転記する必要がなくなりました!」「取引件数が15倍になった現在も、一定のリソースで請求業務が安定稼働できています」など、売掛金管理が効率化されたことへの好評価をいただいております。

請求管理ロボ」は、毎月の請求業務を最大80%削減する請求管理システム(債権管理にも対応)です。
請求書の発行送付集金消込催促などの売掛金管理を全て自動化し、人的作業を減らしてミスを防ぐとともに、経理業務の効率化を実現します。

加えて、SFA(販売管理システム)との連携により、自動で行われた請求業務の内容を会計システムに反映させることも可能です。これにより、煩雑なやり取りの削減と企業会計の透明化をサポートし、従業員がコア業務に専念できるようになります。

なお、コンビニ決済、クレジットカード決済、口座振替、銀行振込など、複数の決済手段に対応しているため、企業間取引のみならず、BtoC取引にも活用いただけます。

インボイス制度・電子帳簿保存法にも対応しており、これまでに700社以上の企業に導入され、年間取引請求金額は約2,770億円に上ります。経費の管理や帳簿付け、請求業務にお悩みの企業のご担当者様は、お気軽に「請求管理ロボ」にご相談ください。
 

※一部サービス提供元の運営記事です/PR
監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員

2019年当社に入社、執行役員に就任。
当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。
現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。