ファンクラブの開設方法とは?開設時の注意点や運営時のコツなども紹介

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SNSやライブ配信アプリが普及した影響で、アイドルやスポーツ選手、著名人以外にもファンがつく時代になりました。さまざまなツールを活用してファンと交流しながら、独自のブランドを育てるビジネスモデルも増えつつあります。

しかし、よりコアなファンは、他では得られない特別感を欲しているのです。そこで、コアなファン向けに特別な発信をするプラットフォームを開設するのが得策といえます。ファンクラブの開設は、まさに情報発信の拠り所として最適です。本記事では、ファンクラブの開設方法や開設時の注意点、運営時のコツなどをご紹介します。

ファンクラブとは

ファンクラブとは、個人またはチームを応援するファンの拠り所となるWebサイトのことです。ファンは会員になることで特別感を味わえるようになり、さらに応援したい気持ちが強くなるでしょう。無料で閲覧できるページもありますが、有料会員になれば限定ページの閲覧も可能になります。ここでは、ファンクラブの仕組みや運営時に発生する業務、主な利用主体についてご紹介します。

ファンクラブの仕組み

ファンクラブは、会員になることでさまざまな特典や恩恵が享受できる仕組みのプラットフォームで、特典を得るには有料会員登録が必要です。主に、年会費型と月額型の2種類が存在します。年会費型は、LIVEなどのチケット抽選が優遇されるなどのサービスが特徴で、月額型はブログや動画、SNSなどデジタルコンテンツの提供を中心としたサービスが特徴です。中には2つの課金形式で運営するファンクラブもあります。

ファンクラブに備わる基本機能として、会員情報や購入履歴を管理する「会員管理機能」や決済機能、ファン同士で接点が持てる「コミュニティ機能」、予約販売機能、SNSと連携した分析機能などがあります。
よりファンとの交流やファン同士の繋がりを重視したい場合は、ファンクラブ型のオンラインサロンの開設がおすすめです。

ファンクラブ運営で発生する業務

運営するにあたり、定期的にファンに向けたコンテンツ配信だけではなく、グッズやチケットの販売、会員管理など多岐に渡る業務をしなければなりません。具体的な業務内容としては、ファンに向けてさまざまな情報を発信するためのメールマガジン作成・発送業務や、限定グッズの企画・販売、チケット抽選の管理や仕込み状況の把握などがあります。

また、入退会処理や会費の請求、問い合わせに対する回答などの管理業務も行います。特に会員管理業務は、処理精度やレスポンスの速さによって運営に対する信頼度が左右される重要な業務です。会員数が多くなるほど管理が煩雑化しやすいため、100人以上の規模になった場合はシステム導入を検討する必要があるでしょう。

ファンクラブを開設・運営する主体

ファンクラブと聞くと、アイドルやアーティストなど著名人を連想しますが、現代では、YouTuberやインフルエンサー、施設などさまざまな分野で開設されており、個人が運営しているケースも少なくありません。インターネットの普及に伴いテレビよりもYouTubeを視聴される方の割合が増えていることからも、今後ファンクラブのニーズはさらに多様化していくと予想できます。

ファンクラブの作り方

まず、制作前に配信するコンテンツを設定します。そして、必要な機能を洗い出し構築に着手する流れです。ファンクラブの構築方法は、クラウド型とパッケージ型とがあります。クオリティの高いものを望む場合は、制作会社に依頼することも視野に入れましょう。ここでは、ファンクラブの作り方を2通りご紹介します。

クラウド型の構築方法

まずはASPサービスの選定から始めます。ASPとは、インターネットを経由してソフトウェアを提供するサービスのことです。ASPサービスは提供事業者ごとに機能やセキュリティ体制などが異なります。特に注意すべきはセキュリティ体制です。ファンクラブ会員の個人情報が漏洩してしまうと不正利用のリスクが高まり、企業に対する信頼度を損失させる要因にもなります。そのため、しっかりと対策を講じているサービスを選びましょう。

ASPサービスが選定できたら、提供事業者と利用契約を結んでください。導入費用として、初期登録料と月額利用料がかかります。初期登録料は、無料や比較的に低価格であることが一般的です。月額利用料に関しては、数千円程度からのサービスが一般的ですが機能の拡張やカスタマイズによって価格が変動するので注意しましょう。クラウド型の場合、利用できる機能が制限されますが無料トライアルを設けている事業者もあるので、試しに利用してみたい方にはおすすめです。

パッケージ型の開設方法

まず、パッケージ型の会員管理システムを選びます。会員管理システムとは、ファンクラブに登録した会員情報を安全かつ効率的に管理するシステムのことです。提供事業者によって管理できるPCの台数に違いがあります。

大規模なファンクラブを開設しようとしているのであれば、それ相応の管理システムの導入が必要です。導入する会員管理システムを決めたら、ソフトウェアを購入して自社のPCにインストールします。利用機能をカスタマイズするソフトウェアであれば、必要な機能だけを選択して独自のファンクラブを構築しましょう。

費用に関しては、サーバーの設置費用、PCの準備費用、ライセンス料などがかかります。価格帯もクラウド型と比べて高額です。また、サーバーの設置やPCの準備に時間がかかることもあります。早急かつコストを抑えて開設したい場合は、クラウド型で構築するのがおすすめです。

ファンクラブ開設時の注意点

闇雲に開設しても、効果は期待できません。そのため、ファンクラブを開設する目的を明確化した上で、どのようなコンテンツや機能が必要なのかなどを考える必要があります。ファンが使いやすさや楽しみやすさを感じるファンクラブを作りましょう。そのためには、目的の明確化以外にも注意すべきポイントがいくつか存在します。ここでは、ファンクラブ開設時に注意すべきポイントをご紹介します。

開設後の運営を見据えた構築を行う

先程もご紹介したとおり、ファンクラブは開設して終わりではありません。コンテンツを配信する頻度、会員のニーズの分析、ファンとの交流方法など開設後の運営こそ開設メリットを得るために重要なポイントです。そのため、開設する際には実際の運営を想定した構築が大切になります。

また、ファンクラブ開設の判断基準として、無料なのか有料なのかが関わってきます。無料の場合、見込みファンの育成を目的とした内容で開設を進めていけば問題ないでしょう。しかし、コアなファンに対する情報発信には特別感が得られないので向いていません。

有料の場合は、コアなファンに向けた限定コンテンツの発信によって、特別感を感じてもらい新たなファンも増やしていくのに向いています。ただし、会員数が少ない場合は期待できる効果も少ない点に注意してください。まずは無料のファンクラブを開設してファンの育成を行い、有料のファンクラブへ誘導していくのが得策でしょう。

セキュリティ体制を整える

先程も紹介しましたが、ファンクラブに登録する会員情報の管理が不十分だと情報漏洩リスクが高まり、ファンクラブのみならず個人の信頼を損なうことにもなりかねません。そのため、強固なセキュリティ対策を講じているサービスの利用をおすすめします。

また、データの閲覧・編集の管理者権限が設定できるものであるとより安心です。他にも、バックアップや暗号化、システム稼働の安定性なども確認しておきましょう。

ファンクラブサイト開設のメリット

ファンの方は、最新情報やチケット入手目的で会員登録されるのがほとんどです。しかし、インターネットの普及で常に最新情報を閲覧できるようになっているため、会員登録するメリットがありません。それでもファンクラブが求められている背景には、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、ファンクラブ開設のメリットをご紹介します。

安定した売上の確保

単発での売上となるチケットやグッズの販売だけでは、毎月安定した売上を確保するのは困難でしょう。何より、昨今は新型コロナウイルスの影響からイベントやライブの中止が相次いでいます。
一方、ファンクラブは、ほとんどが年会費又は月会費の有料制です。このように、同じ会員から継続的に会費を支払ってもらう仕組みを継続課金といいます。

継続課金によって毎月安定した売上の確保が可能になります。また、徴収した会費から新たなコンテンツの開発費用や運営費用に充てることも可能です。ただし、配信が滞ったりコンテンツ内容のクオリティが低下したりするとファンが離れてしまうので、定期的にコンテンツを配信する意識を持ちましょう。

エンゲージメントの向上

エンゲージメントとは、ファンとの繋がりを表す言葉で、ファンが愛着や強い興味を抱いてくれているとエンゲージメントが高い状態といえます。エンゲージメントの高いファンの特徴として、イベント等の参加率が高く口コミで応援する個人または団体などを宣伝してくれるため、新しいファンの獲得にも繋がる点が挙げられます。

ファンクラブの開設時は、ファンと直接接点を持ち会員限定の特別情報の発信によって、良好な関係性を構築しエンゲージメントを高める効果があります。また、ファン同士で交流できるためコミュニティの輪が広がり、口コミなどを通じて新たなファンの獲得も見込めるでしょう。

ファンクラブ運営のコツ

開設しても、会員登録してもらえなければ意味がありません。これまでにファンクラブの運営に携わってこなかった場合、評価指標の設定に悩まれることでしょう。効果の評価方法は様々あり、ファンの熱量を可視化して定量的に判断するのも有効な方法の1つです。他にも、適した運営を実現するための評価指標がいくつか存在します。ここでは、ファンクラブ運営のコツをご紹介します。

入退会者の動向の分析

安定した売上の確保には、退会者をなるべく出さないことが重要です。退会される理由は、「会費を払う余裕がない」「思っていたものと違っていた」などさまざまです。内容がファンの思っていたものと相違している場合は、運営の見直しによって改善できる可能性があります。

しかし、会費を払う余裕がないなど、主催者側がどうすることもできない場合は退会されても一喜一憂しないことが大切です。ファンクラブを開設しても会員が集まるか不安なこともあるでしょう。

その際には、メルマガや公式SNSの運用でしっかりとファンを集客することが重要になります。もちろん、ファンクラブではメルマガ等では得られない特典・コンテンツを配信しましょう。

ファンクラブ会員限定情報の更新

チケット抽選を優先するために入会する方もおられますが、イベント・ライブ自体が新型コロナウイルスの影響で軒並み中止になっている現状から、上記のメリットのみでは退会者が増える場合があります。

そのため、SNSや公式サイトでは掲載されていない限定されたレア情報の発信や、最新情報の先行解禁などチケット抽選以外にもメリットを提供することが大切です。ファンクラブでは、ファンに向けてさまざまな限定コンテンツ配信しています。

普段見られない裏側の映像や会員限定の生配信ライブなど、コアなファンが熱狂するような入会特典を用意すると効果的でしょう。ファンクラブでしか得られない特別感を提供し続けられることが、退会者を増やさないコツです。

ファンクラブの会費徴収は「サブスクペイ」にお任せ!

今や、著名人やスポーツ選手に限らずインフルエンサーなどもファンクラブを開設されています。登録された会員から毎月又は年会費を徴収することで安定した売上を確保できます。しかし、会員数が増えていくにつれて会員管理が煩雑化して人的ミスも起こりやすいので注意が必要です。こうした課題を解決するにはシステムの導入が不可欠ですが、提供事業者の中から自社にマッチするものを選ぶのは苦労するでしょう。そんな時は、「サブスクペイ」の導入をご検討ください。

サブスクペイ」は、サブスクリプション事業に特化した顧客管理・自動決済サービスです。業界唯一の継続課金システムは、煩わしい毎月の課金日の予約作業・顧客の払い忘れなどによる未入金の回収作業といった業務からご担当者様を解放します。

また、決済連動の顧客管理データベースにより、ファンクラブ会員、メール会員、有料コンテンツ会員など、あらゆる会員管理業務に最適な機能を備えたソリューションを提供。利用状況の見える化で単価アップや解約防止に寄与するとともに、顧客属性・行動情報・売上予測の見える化によってネクストアクションの策定・投資判断などにお役立ていただけます。

さらには、業界最安水準の手数料2.65%~、顧客管理と決済処理をひとつのクラウドに集約したことによる間接費の削減により、導入するだけでコストダウンを実現できます。

なお、気になる対応決済手段についても、クレジットカード決済口座振替銀行振込・バーチャル口座コンビニ決済など幅広く搭載。顧客に合わせた柔軟な課金モデルの設計が可能です。決済代行会社の安全なサーバー内に顧客情報を預けて管理するため、導入事業者様の情報管理負担、セキュリティ負担も解消します。

これまで株式会社ROBOT PAYMENTは、決済代行業として20年以上にわたり、決済代行事業を行ってまいりました。サブスクペイは大手から中小、個人事業主まで累計14,000社以上の導入実績があり、年間500億円以上の取引に活用いただいております。決済導入フローについても、審査提出から最短5営業日で稼働が可能です。

オンライン決済の導入やサブスクリプションビジネスにおける顧客管理・課金設計などにお悩みのご担当者様は、株式会社ROBOT PAYMENTの「サブスクペイ」までお気軽にご相談ください。
監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員

2019年当社に入社、執行役員に就任。
当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。
現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。