会費の集金方法には何がある? 集金時の問題点なども解説
会費を集金する手段として、手渡しによる現金集金や現金書留による郵送など、アナログな方法が用いられていることも珍しくありません。そのような方法だと会費集金の責任者である事務局のスタッフは、集金金額の確認、入金後の消し込み、未入金の督促などに追われているケースもあるのではないでしょうか。会費の集金はできれば確実でストレスの少ない方法で行いたいものです。
本記事では会費の集金にまつわる状況を理解するために、会費の集金に関する基礎知識、会費の集金方法、会費を集金する際の問題点などについて解説します。
会費の集金に関する基礎知識
ここでは会費の集金に関する基礎知識として、会費が必要になるケースと会費を徴収するタイミングについて解説します。
会費が必要になるケース
会費によって運営・維持が成り立っている団体は、会員に活動の趣旨や内容に理解をしてもらうことが大切で、期末には透明性のある会計報告が欠かせません。それによって団体に対する理解と信頼が深まり、会員が将来にわたって会費を継続的に払ってもらえることにつながります。
会費が必要になる団体の例としては、自治会、父母会、後援会、サークル、学会、協会、同窓会などが挙げられます。
会費を徴収するタイミング
会費を徴収するタイミングを見誤ると集金が難しくなって損をしたり、会員とトラブルになって払ってもらえなくなったりする可能性もあるため注意が必要です。後腐れのないようにするためにも、タイミングの見極めは非常に大切だと言えるでしょう。
不定期に開催するイベントの会費を徴収するケースでは、イベント開催前に集金するのか開催後に集金するのかを決めておくことが最初の段取りになります。集金する日にちや時間を決めて事前に参加者に伝えておけば、無用なトラブルを避けることができるでしょう。
毎月定期的に会費を徴収するケースでは、月の何日を集金日にするのかを事前に取り決めておきます。日にちを決めずに事前連絡なしに集金に行くと、持ち合わせがない、今は都合が悪いから日を改めて欲しいなど、未回収トラブルの原因になります。
会費の集金方法
会費の集金方法には、現金、銀行振込、口座振替、クレジットカード決済などがあります。以下にそれぞれについて解説します。
現金
現金による集金は、最も手軽に始められる方法として古くから使われており、月末や月初などの分かりやすい集金タイミングを設定して会員に現金を持参してもらう方法です。
メリットとしては、特に何かを準備する必要がなく、会員に会費の金額と集金日を通知すればすぐに開始できることがまず挙げられます。月謝袋を利用する場合では、現金と共に手紙を同封すれば連絡帳として活用することも可能です。また、決済と入金のタイミングが同じであることから、キャッシュフローが非常に円滑であることも大きなメリットとして挙げられます。
デメリットとしては、現金を取り扱うことによる管理の工数がかかることです。誰からいくら受け取ったか、未回収になっていないかとなど別途帳簿を起こして管理しなければなりません。また、現金を持ち歩くことによる紛失や盗難のリスクもあります。
銀行振込
銀行振込とは、受け取る側が指定した銀行口座に支払う側がお金を入金する方法です。自分が持っている銀行口座から相手の銀行口座へお金を移動させるか、手持ちの現金を相手の銀行口座に振り込みます。メリットとしては、銀行口座を持っていればすぐに集金が始められる手軽な方法であること、誰からいつ、いくら振り込まれたのかが通帳の入金履歴として印字されて残る点です。
銀行振込には通常振込手数料がかかりますが、会員に負担してもらえれば受け取る側のコストはゼロになります。また、会員が支払いを忘れることがあった場合でも現金による徴収のように次回の対面まで待つ必要がなく、タイムリーな督促が可能です。
デメリットとしては、入金の確認を行うには通帳の入金履歴と会員名簿を1件ずつ突き合わせなければならず、手間がかかることです。会員本人ではない家族による振込があった場合は口座名義が異なるため、確認に時間を要します。
口座振替
口座振替とは、支払う側が保有している銀行口座を事前に登録し、そこから指定した料金を自動的に引き落として受け取る側に支払われる仕組みのことです。定期的・継続的な支払いによく使われる方法で、銀行振込と違って支払う側が銀行窓口やATMに出向いて送金の操作をする手間は発生しません。
メリットとしては、登録さえ完了してしまえば何もしなくても集金が自動的に、かつ確実に行われることです。口座振込のように支払う側が能動的なアクションを起こす必要がなく、残高不足にならない限り未回収になることはありません。また、支払い状況を口座振替の管理画面で確認できることから、確認作業の工数を低減することが可能です。
デメリットとしては、会員に前もって口座振替依頼書という書類に口座情報を記入し、押印してもらって登録手続きを行う手間があることです。登録が完了するまで2ヶ月程度かかり、その間は他の集金方法を採らねばなりません。
クレジットカード決済
クレジットカード決済とは、会員のクレジットカード情報を事前に決済システムに登録し、毎月の会費を自動的に決済していく集金方法です。クレジットカード決済ではカード会社が会費を一旦立て替えて事業者に支払い、その後クレジットカード利用額の引き落とし日に会員の口座から会費を引き落とします。
メリットとしては、口座振替同様に会員が支払いのアクションを起こさなくても自動的に集金ができること、クレジットカード決済の登録はWeb上ですぐに終えることができることなどです。口座振替のように登録のために煩雑な手続きを行う必要もなく、また登録完了までのタイムラグもありません。
デメリットとしては、他の決済方法よりもコストがかかることです。クレジットカード決済システムを導入するためには、初期費用、維持費、決済手数料などがかかります。決済手数料は1回の決済につき3.5%程度が相場で、口座振替と比べると割高です。
会費を集金する際の問題点
ここでは会費を集金する際の問題点として、入金消し込み作業と未払いへの督促について解説します。
入金消込作業
会費の集金には入金消込という作業が発生し、経理担当者にとっては負荷の高い業務です。入金消込とは、会員に会費を請求して入金される予定の金額と、実際に入金された額を照合して双方が一致しているかを確認する作業のことです。単に入金額の整合性を確認するだけでなく、入金期日までに入金されたかもチェックし、確認が取れたら適切な勘定科目に仕分けて帳簿に記入する作業も付随します。
クレジットカード決済であれば、会員情報と入金情報を管理画面上にセットで表示できることからミスが発生する恐れは少ないでしょう。しかしながら、銀行振込の場合は手作業で銀行通帳の記載内容と会員情報を1つずつ突き合わせていく必要があり、人的ミスを起こす恐れがあります。
未払いへの督促
何らかの理由で会費が未払いになっている会員が出るケースもあるでしょう。会費は団体の運営・維持のために必要なものであり、そのまま放っておくわけにもいきません。未払いの人に対しては会費の支払いが滞っていることを伝えて督促し、入金を促すことになりますが、督促というのは精神的に負担が大きいものであり、ストレスに感じる人もいることでしょう。
督促をするには電話を掛けるか手紙を送るかなどの方法がありますが、状況に応じてどのような方法を採るのかを臨機応変に考えなければいけません。電話をするならどのような言い回しであれば相手の気分を害さないかを考え、督促の手紙を送るなら相手の立場を考えた言葉を選ぶ必要があります。さらに、督促は1回で終わるとは限らないところが、担当者にとって悩ましい点です。
会費の集金ならサブスクリプションモデルがおすすめ
会費の集金には、サブスクリプションモデルが適しています。以下にサブスクリプションの定義とサブスクリプションモデルに関連する用語について解説します。
サブスクリプションモデルとは
サブスクリプションモデルとは、事業者がエンドユーザーに商品やサービスを一定期間提供する契約を結び、利用期間に応じて利用料を定期的・継続的に回収するビジネスモデルのことです。利用期間はビジネスモデルによって月単位であったり年単位であったりしますが、大半のサブスクリプションモデルでは利用料は定額制を採用しています。
定額制のサービスは新聞や雑誌の定期購読や賃貸住宅の家賃といったものが昔から存在しますが、これらは商材の提供が一方的なものです。これに対してサブスクリプションモデルでは、好みやライフスタイルといった顧客に関する情報を集積して分析し、より良いサービス、より価値のあるサービスへと繋げていく点が異なります。
サブスクリプションモデルに関連する用語
サブスクリプションモデルに関連する用語はいくつもありますが、ここではLTV、チャーンレート、MRRについて解説します。
・LTV
Lifetime Valueの略で、日本語に訳すと顧客生涯価値という意味になります。LTVとは、1人の顧客が取引を開始してから終了するまでの間に自社にどれだけの利益・価値をもたらしたかを測るための指標です。顧客の自社商材に対するロイヤルティを高めて、継続的に購入し続けてくれる関係性ができればLTVの向上が可能です。
・チャーンレート
日本語では顧客離脱率の意味で、顧客がどの位の割合でサービスを解約したかを示すものです。チャーンレートを見ることで自社の商材が顧客のニーズにマッチしているのか、需要の高低にはどのような傾向があるのかといったことが判断できます。
・MRR
Monthly Recurring Revenueの略で、日本語に訳すと月額経常収益という意味になり、毎月繰り返し確実に得られる収益のことです。毎月安定的に見込める売上だけに着目し、一度きりの売上や突発的な売上は含みません。
サブスクリプションモデルを導入するメリット
サブスクリプションモデルを導入すると、事業者側にも利用者側にもメリットがあります。以下にそれぞれについて解説します。
事業者側のメリット
ここでは事業者側のメリットとして3点挙げます。
1つ目は、継続的に安定した売上が得られることです。サブスクリプションモデルであれば、顧客の数に定額料金を掛け合わせるだけで売上の予測ができます。安定した売上が見込めればサービス事業への投資判断がしやすく、サービスを改善してさらに多くの顧客を獲得するという好循環を作ることが可能になります。
2つ目は、新規顧客の獲得につながりやすいことです。サブスクリプションモデルのビジネスでは、買い切り型よりも商材価格が安価に設定されていることが大半です。少額で利用できるなら試しに使ってみようと考える人も多く、新規顧客獲得のハードルが低い傾向があります。
3つ目は、顧客データを活用することでサービスの改善がしやすいことです。サブスクリプションモデルでは顧客の利用履歴がデータとして蓄積されます。そのデータを活用・分析すれば、サービス改善のポイントや方向性も判断しやすいでしょう。
利用者側のメリット
ここでは利用者側のメリットとして3点挙げます。
1つ目は、初期の利用コストを抑えられることです。例えば音楽や動画の配信サービスでは、月額1,000円程度でコンテンツが聞き放題、見放題になります。CDやDVDを購入するとなると1枚で数千円かかりますが、サブスクリプションモデルであれば1,000円程度の初期投資で無制限に利用可能になります。
2つ目は、知らなかったコンテンツに出会える可能性があることです。サブスクリプションモデルでは、利用者の利用履歴を基に新しいコンテンツをおすすめするサービスが備わっていることがあります。事業者の視点でも、利用者がまだ出会ったことのないコンテンツをレコメンドすることで、利用体験価値の向上による継続率アップが見込めます。
3つ目は、物の管理コストが減ることです。サブスクリプションモデルは物の所有権を買うのではなく、利用権を買うのが共通の概念です。音楽や動画であればCDやDVDを買う必要がないことから、自宅に物が増えて棚を買わなければいけないといった管理コストがかかることはありません。
集金業務の効率化は「サブスクペイ」にお任せ!
会費の徴収は何かと手間がかかり、収支が合うようにミスをすることなく集計をせねばならないことから神経を使うほか、未収金がある場合に督促するのは精神的に負担が大きいものです。集金をシステム化して業務の負担を軽減したくても、どこから手を付けていいか分からないという方も多いのではないでしょうか。そのような悩みを抱えている企業の担当者様は、「サブスクペイ」の導入をご検討ください。
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