経理業務のデジタル化を進めよう!メリットや人気のITツールなどを解説!
2024年9月1日
テレワークの推進や労働人口の減少により、年々経理業務をデジタル化する必要性が高まってきています。時代の流れに乗ってデジタル化を検討する企業は多いものの、実際にどのようなメリットがあるのか、どのようなステップを踏めばいいのかが分からず、戸惑っている担当者も少なくないでしょう。
そこで今回は、経理業務のデジタル化について詳しく解説します。これからますます重要になるデジタル化について知識をつけて、より効率的でスムーズな経理業務を目指していきましょう。
目次
経理業務のデジタル化が進む理由
経理業務のデジタル化とは、帳簿付けや給与計算、請求書発行などの業務にデジタル技術を活用することです。デジタル化を進めることで、ペーパーレス化や経理業務の効率化が実現できます。
近年必要性が叫ばれているデジタル化ですが、そもそもどうして経理部門で導入が進められているのでしょうか。まずは、その理由について3つ紹介します。
テレワーク推進
近年、働き方改革や新型コロナウイルス感染拡大の影響で、多様なワークスタイルへの対応やテレワークの必要性が高まってきています。そして、生活様式の変化に対応するために欠かせないのがデジタル化です。
従来の経理は、会社に保管している書類を扱ったり、会社のパソコンに送られてくる経理書類を印刷したり押印・郵送したりすることで遂行する業務が大半でした。こうした従来の経理業務の進め方では、会社に出勤することが前提になってしまうため、テレワークを推進することができません。
そこで、経理書類をすべてデータ上で取り扱い、会社に出社することなく経理業務を遂行できる体制を整える必要性が高まっているのです。
また、日本では2018年に経済産業省が「DXガイドライン」を発表し、「進化したIT技術を浸透させることで、人々の生活をより良いものへと変革させる『DX(デジタルトランスインフォメーション)』」を推進しています。このように、業務のデジタル化は国を上げて取り組むべき課題として示されていることから、デジタル化の流れは今後も進んでいくものと予測されます。
労働人口の減少
少子高齢化による労働人口の減少も、経理業務のデジタル化が推進される要因のひとつです。そもそも、経理業務は専門的なスキルを必要とするため、ほかの職種に比べて人材の確保が難しい傾向にあります。さらに、少子高齢化により日本の労働人口は年々減少しており、ますます経理をこなせる人材は減少していくでしょう。
また、会社形態やサービスの多様化により経理の仕事は以前より複雑化しており、求められる人材のハードルも必然的に上がってきていることから、今後はますます経理の労働人口が減っていくことが予想されます。
ペーパーレスの必要性
ペーパーレス化の必要性が高まっていることも、経理業務のデジタル化が進められている一因として挙げられます。
請求書や伝票など経理では多くの書類を扱いますが、そのすべてを印刷して紙媒体で扱うとなれば、膨大なインクや紙が必要になります。しかし、ペーパーレス化で書類をデータで保管できるようになると、大幅なコスト削減が目指せるのです。
さらに、一定期間の保管が求められる経理書類は、紙媒体で作成すると整理の手間や保管場所の用意が必要になるため、企業にとっては管理の負担が大きいものでした。デジタル化すれば保管の手間や場所が不要となるため、業務負担が軽減されます。
最後に、ペーパーレス化は近年話題になっている「SDGs(持続可能な開発目標)」への貢献にもつながります。環境問題が顕著になっている昨今、企業は環境課題へ取り組むことが求められており、デジタル化によるペーパーレス化は企業の対外的なイメージを向上させる効果も期待できます。
経理業務のデジタル化によるメリット
企業が経理業務をデジタル化すると、どのようなメリットが得られるのでしょうか。ここでは、経理業務のデジタル化によるメリットを紹介します。
コスト削減
経理業務をデジタル化すれば、データのやり取りのみで経理業務が完結します。わざわざ紙を使用する必要がなくなるうえに、書類の送付に使っていた切手代などの印紙代、コピー機のレンタル代など、多くの費用を節約できるでしょう。
また、保管すべき書類が多く、わざわざ保管場所を借りている場合は、デジタル化すれば書類の保管にかかるコストも削減可能です。
業務効率化
デジタル化すれば、専用の計算シートやシステムに数字や取引を入力するだけで、自動で計算や書類の作成が完了します。また、データをクラウド型システムなどに保存しておけば、外出先や自宅からでも経理書類の確認が可能です。
担当者は、いつでもどこでもスピーディーで正確な業務を遂行できるようになり、確認待ちや処理ミスによる修正作業といった非効率的な対応が削減できます。
属人化リスクの回避
属人化とは、特定の社員が担当している業務の内容を、本人以外がまったく把握できない状態を指します。業務が属人化してしまうと、業務担当者が退職・休職したときに仕事が回らなくなってしまうでしょう。また、担当者だけに大きな負担がのしかかってしまい、業務を分担できなくなってしまうというリスクもあります。
経理業務をデジタル化すれば、仕事内容や仕事のやり方を共有しやすくなり、属人化リスクを回避できます。
コア業務への集中
コア業務とは、「企業が利益を生むための業務」を指します。経理の仕事は企業にとって欠かせない業務ばかりですが、日々の請求業務や入金管理などは直接利益につながることはなく、多くの業務が「ノンコア業務」です。
しかし、経理業務をデジタル化すれば、今まで多くの時間を経理書類の処理に費やしてきたスタッフに余裕が生まれ、未来の売上獲得や利益の拡大につながる分析など、経営判断に直結するコア業務にも取り組めるようになります。
情報漏洩リスクの軽減
経理では、取引先の情報や自社の財政状況など多くの機密情報を日常的に取り扱いますが、情報を紙で保管しておくと、紛失や持ち出しなどによる漏洩のリスクに晒されてしまいます。
一方、セキュリティ対策をしっかり講じたうえでデジタル化すれば、紙媒体で保管する場合に比べて紛失や盗難のリスクが軽減されます。ただし、外部からのサイバー攻撃などで情報が漏洩することがないよう、セキュリティ対策が万全なシステムを選ぶことが大切です。
経理業務のデジタル化を進めるステップ
ここからは、実際に経理のデジタル化を進めたいと考えている企業に向けて、デジタル化を進めるステップを紹介します。大まかな流れを把握して、スムーズなデジタル化を目指しましょう。
デジタル化で実現したいことを検討する
経理業務のデジタル化を進めるステップの第一歩として、まずは実現したいことを検討することが大切です。一口にデジタル化と言っても、企業が抱える課題によって必要な対策は異なります。以下に例として挙げたように、今企業が抱えている問題を洗い出すことで、デジタル化して実現したいことを明らかにします。
・書類の保管が手間でスペースを圧迫している→書類のペーパーレス化
・請求業務が膨大で時間がかかる→請求業務の自動化
・帳簿付けや会計処理にミスが多い→会計処理の自動化
最終的にはすべての工程をデジタル化することを目指したいものの、一気に導入すると混乱が生じやすいうえに、導入コストもかかります。まずは最優先事項を把握して、順を追ってデジタル化を進めていきましょう。
デジタル化ツールについて調べる
現在、企業向けにさまざまなツールが提供されていますが、何を実現したいのかによって必要なツールは変わってきます。たとえば、請求書の管理が課題なのであれば「請求管理システム」が必要ですし、会計処理が課題なのであれば「会計ソフト」が必要です。
また、デジタル化のためにツールを導入することで、どれくらいの効果があるのかについてもよく検討しておきたいポイントです。ツールによって、搭載している機能はまったく異なります。請求管理ツールひとつ見ても、請求書の作成から発送、消込まですべての工程を自動化できるものもあれば、請求書の発行とメールでの送信だけに対応しているものもあります。
それぞれの機能をしっかりと確認して自社の業務との親和性を確認し、どれくらいの業務が削減できるのか、導入コストと効果は見合っているかなど、しっかり検討しておきましょう。
操作性をチェックする
せっかく経理業務デジタル化のためにツールを導入しても、使いにくかったり機能が不十分だったりすると、かえって業務の効率を悪くしてしまう恐れもあります。
操作画面は誰でも使いやすいものか、操作方法が分からない場合のサポート体制は整っているかなど、導入前にしっかり確認しておきましょう。
ツールを導入する
入念に導入の準備を進めていても、運用後に課題は出てくるものです。導入したら、「どれくらい経理業務が効率化しているのか」「不十分な機能はないか」といった効果測定や課題点の洗い出しは必ず行いましょう。
効果が不十分だったり改善が必要な機能があったりする場合は、ツールの提供元に相談し、改善が見られない場合はほかのツールに切り替えることも検討する必要があります。
経理業務をデジタル化できる人気のITツール
ここでは、デジタル化に役立つ代表的なITツールを4つ紹介します。
チャットツール
チャットツールは、データのやり取りやタスク管理を行うときに役立つツールです。請求書の送付をチャットツールで行えば過去のやり取りが検索しやすくなり、タスクの締め切りを設定すればリマインダーとして活用できます。連絡方法をメールからチャットツールに変更するだけなので、導入時の負担や混乱も生じにくいでしょう。
また、グループを作成することで共有範囲を制限できるほか、スマートフォンからも簡単に連絡できるため、テレワークにも最適です。
クラウド会計ソフト
クラウド会計ソフトは、入出金を入力すると自動で仕訳してくれるほか、クレジットカードや銀行口座と連携して自動的に記帳してくれる機能を持つツールです。
年末調整や申告書などに対応しているものも多く、経理の負担を大幅に減らしてくれます。IDとパスワードさえあれば、テレワークでも会計業務が行える点も大きなメリットです。
経費精算システム
経費精算システムは、従業員が立て替えた経費をクラウドシステムで申請してもらい、精算するツールです。従業員は外出先から手軽に経費精算ができるようになるうえに、区間ごとの交通費の計算が自動で行えることから申請金額のミスも低減できます。
近年はICカードと連動しているものや会計ソフトとの連携機能があるものなど、業務効率を劇的に改善してくれるシステムが増えてきています。
クラウド型請求管理システム
クラウド型請求管理システムとは、請求書の管理、作成、発行、送付や入金消込の作業を自動で行ってくれるサービスです。請求業務は経理にとって負担が大きい業務になっていることが珍しくなく、自動化することで大幅な作業およびミスをしてはならないという心理的な負担軽減につながります。
SFAや会計ソフトと連携できるものも多く、請求から会計まですべて自動化できるようになる点がメリットです。
請求業務の効率化は「請求管理ロボ」にお任せ!
働き方改革の推進や環境問題への取り組みなど多くの要因により、経理業務のデジタル化は今後ますます促進されていくことが予想されます。これを機にデジタル化を検討しようと考えている企業は、ぜひ株式会社ROBOT PAYMENTが提供する「請求管理ロボ」の導入をご検討ください。
「請求管理ロボ」は、毎月の請求業務を最大80%削減する請求管理・債権管理システムです。請求書の発行や送付、集金、消込、催促などの売掛金管理を全て自動化し、人的作業を減らしてミスを防ぐとともに、経理業務の効率化を実現します。
加えて、SFA(販売管理システム)との連携により、自動で行われた請求業務の内容を会計システムに反映させることも可能です。これにより、煩雑なやり取りの削減と企業会計の透明化をサポートし、従業員がコア業務に専念できるようになります。
なお、コンビニ決済、クレジットカード決済、口座振替、銀行振込など、複数の決済手段に対応しているため、企業間取引のみならず、BtoC取引にも活用いただけます。
インボイス制度・電子帳簿保存法にも対応しており、これまでに700社以上の企業に導入され、年間取引請求金額は約2,770億円に上ります。経費の管理や帳簿付け、請求業務にお悩みの企業のご担当者様は、お気軽に「請求管理ロボ」にご相談ください。